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2014年7月27日 (日)

夕霧に消えた恋 152

華奈の指示した事は手順よく進んでいた、京さんが伝えたらしく、社長は先生の一大事と、バスで大挙して来ていた、華奈は心強かった、牧場の人達も何のことやら判らない中でも協力してくれることになった、日暮れまで時間があるからと、女性二人が先頭に立つ、奇妙な捜索隊が出発した。

華奈が考えている場所は、京を探した時と同じ湖で凡その見当が付いていたので、比較的早く目的地に到着する事が出来た。

湖面には霧が一面に漂っていたが、京さんの時とイメージが違って、湖にしては以外に小さく、端々が見渡せる、池か沼といった程度の大きさだった。

華奈は湖に近づいて行こうするのを京は引きとめ、華奈さん、あの霧の中は、異次元の世界で、一度入ったら永久に出られないと思うわ、わたし、この前、そう思ったもの、高川さんは、まだ行った訳じゃないし、キット元気で帰って来ますから、気持ちは判りますが一旦、帰りましょう、霧がだんだん近づいてくるわ、あの霧に飲み込まれたら、私達も危ないわよ、ね、私の言う事きいて。

京は必死に止めたが華奈は、今だったら、まだ大丈夫、自分の夫だから絶対探しますと、池に入って行きかねない様子だった。

京は、湖の方に歩き出しそうな華奈を、男性社員の手を借りて、元、来た方向へ引きずるように連れ戻した、やっとの思いで牧場の近くまで引き上げてきた時、里山は霧ですっぽり隠れていた、あのまま捜索を継続していたら、通信手段はあるものの、遭難に近い状態になっていた、京は冷静だった。

華奈は不承不承、優の消息が掴めないまま、引き上げる事にした、華奈は何となく運命を感じながら、皆さんにご迷惑をお掛けしましたと、挨拶をし、バスに乗った、バスの中では話し声一つなかった。

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