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2014年3月30日 (日)

夕霧に消えた恋 118

支配人も、ここはプロの人達に任せましょう、何か有ればすぐ連絡してくれます。

待機する人達は全員、物足りない感じで、事務所の外に出て救助隊を見送った。

山の日暮れは早く、救助隊のライトがちらつきながら里山の中に消えていった、慣れない暗い所では同行しても足手まといだろう、まして里山とはいえ山だ、地元の厚意に甘えることにしたが、落ち着かなかった。

それにしても、遭難救助隊の装備には優も驚いた、ヘリコプターまでは来なかったが、医師同乗の救急車を待機させるなど万全だった、恐らく社長や、華奈の父も手を回した事だろうと思う。

遭難救助隊が出発して10分おき程度に、只今、捜索中と連絡がきていた、その間の話は、発見できないうちは何とも言えないが、杉京はなぜ此処に来たのか?だった、1時間ほど過ぎて、皆、疲れていた、全員で待機しても仕方がないので交代に電話待ちにしようと、順番を決めていた所だった、

只今、濃霧発生、視界2メートル程度、捜索不能につき一時ビバーク、拡声器による呼びかけは続行と連絡が入り、事務所内はざわめいた。

支配人は、この時期、夜霧は珍しいのですがと、暗くなった外に出て見ると牧場から続く里山から先は、夜目にもすっぽり霧に包まれ牧場にまで流れ、微かにバラの香りがしていた。

優は、間違いなく美華の仕業だと感じた。それにしても、美華が何故こんな悪戯をするのだろう?俺を困らせようするのか?華奈も美華を感じるらしく、お互いに顔を見合わせて頷いた。

優は、心の中で、祈るように美華やめてくれと言った、1時間ほど経ったと思える頃、霧の流れは急に早くなり、竜巻のような渦巻状になって山の奥へと流れ、消えていった。

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