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2013年10月24日 (木)

夕霧に消えた恋 73

時計を見たら9時半だ、掃除をしていたのでドアは開けてあった、独身男子の一人暮らしに興味があるらしい。

車をどこへ置いたの?

ん、すぐそこに1時間100円の所があったからそこへ置いてきた、家の近くより安いわ、失礼します。

と言いながら、返事も聞かず、当然のように入ってきた、上がって来るのかと思ったら立ち止まった、何か変った物でも捜すような疑い深い眼差しで、狭い部屋の中を見回している、優の方が気になった。

一般に女性は男性の独り住まいを訪問する時は、何らかの警戒心が働くものなのかな?

そう言えば母も一瞬、立ち止まって部屋を見回していたが、母は女性といっても親だから、そう言う意味では無いだろうけど。

上がってもいいよ、どうしたの?

華奈は神妙な顔をして、

バラの香りがする?

ああ、判ったの、それはね、俺が紅茶の中に入れるバラの花弁の香りだよ、家にいる時から入れている、紅茶、入れてあげようか。

ん、頂くわ、バラの香りはね、姉の美華の香りなの、それと、部屋の空気と言うのか、雰囲気が何となくそんな感じがしてね、だから、美華がどこか近くに居る様な気がして、一瞬、戸惑ってしまった、わたしおかしいわね、そんなはず、無いですもの。

(ドキットした、居ない所か、おそらく美華が来ているだろう、それにしても華奈の気も鋭い、双子だからかな?)

何にもいませんよ、お昼まで時間があるから、ゆっくりすればいいよ。

華奈は、恐る恐ると言う感じで上がって、何時も美華がいるソファーベッドの同じ所に腰を掛けた。

落ち着かないようで、もじもじしていた。

優は自分の目を疑った、着ているものは何時もの白のワンピースではないが、それは間違いなく美華だった、優は紅茶を入れるのを忘れて呆然と華奈を見つめていた。

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